グレーゾーン金利と利息制限法
「利息制限法」と「出資法」、この2つの法律の中間の部分の「グレーゾーン金利」についてご説明致します。
ニコスは、正式名称を三菱UFJニコス株式会社といいます。以前の社名は、信販最大手の日本信販です。キャッシングの取り扱いも多く、よく過払いが発生している会社です。三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)の傘下にありますので、経営は比較的安定していると思われます。
発行カードには、「マイベスト」や「三菱東京UFJ-VISA」があります。
ニコスに対する過払い請求の特徴としては、オリコやレイクと同様に、一部取引履歴の開示されない場合があるという点です。平成7年以前の取引については、履歴が出てきません。
このような場合には、不開示部分の取引内容を推測して計算するという方法があります。また、もうひとつの方法として、開示のあった部分の冒頭の部分で、貸付金額を無視して、ゼロとして計算する方法もあります。残高無視計算とか、冒頭ゼロ計算とか呼ばれる方法です。このどちらかの方法を選択して請求していくことになります。
このような方法で過払い金を計算して、任意に支払いがない場合には訴訟を提起して請求をするのですが、これに対するニコスの対応の特徴は、他の会社とくらべて、弁護士をつける割合が多いということです。普通は、簡易裁判所であれば弁護士は付けず、支配人等が訴訟の対応をすることが多いのですが、ニコスは、結構な確率で弁護士を付けてきます。東京からわざわざ大阪まで来て、訴訟をしていることもあります。
いわゆるブラックリストの関係では、ショッピングとキャッシングの両方がある場合に、キャッシングが完済でも、ショッピングの残高が残っていると、事故情報となってしまう可能性があるということに注意が必要です(両方完済にすれば、過払い請求は信用情報に影響ありません)。
また、三菱東京UFJ銀行でカードローン「バンクイック」の契約をされている場合には、同じ三菱東京UFJ銀行系列のアコムが保証会社となっているのですが、バンクイックではなく、「三菱東京UFJ-VISA」というカードローンについては、ニコスが保証会社となっています。
そして、「三菱東京UFJ-VISA」というカードローンを利用されている方が、過去に取引をしていた日本信販の取引についてニコスに過払い請求をすると、三菱東京UFJ銀行のカードローンが代位弁済となる可能性があります。
過去の日本信販の取引について過払い請求をすることで、ニコスが保証している銀行のカードローンが代位弁済になるのは不自然な感じがしますが、過去にの当事務所の事例で、イオン銀行の保証会社となっているイオンクレジットサービスに過払い請求をしたところ、イオン銀行のカードローンに代位弁済が発生した実例があります。したがって、ニコスの場合にも、同様の事態が発生しないとは言い切れません。
信用情報に絶対に影響を与えたくないという方で、三菱東京UFJ銀行のカードローンがある場合には、カードローンを完済した後にニコスに過払い請求をする方が安全だと思います(代位弁済は、信用事故の扱いを受けます)。
過払い金の支払い時期は、和解成立から3ヶ月程度が多くなっています。
グレーゾーン金利と利息制限法
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利息制限法による計算例
利息制限法による引き直し計算により、どのように過払い金が発生するか図表でご説明します。
過払い請求の時効
過払い金返還請求権の消滅時効について判断した最高裁平成21年1月22日判決についてご説明致します。
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完済後の過払い請求のメリット、信用情報(ブラックリスト)との関係や手続きの費用についてご説明致します。
過払い請求訴訟
当事務所では、早期解決のために「過払い請求訴訟」をお勧めしています。
ブラックリストについて
過払い請求によってブラックリストにならない請求方法、フローチャートなどについてご説明致します。